株主優待を受けるには、企業の株を保有する必要があります。具体的には権利付き最終日と呼ばれる日に株を保有していれば、株主優待を貰うことが出来ます。
株主優待とは
日本の企業独特の制度です。株式を保有している株主に、会社のサービスや商品などをプレゼントする制度です。
背景には、株主保有する安定株主を増やしたいなどの思惑もあります。企業の株を保有している安定株主が増えれば、上場基準を満たすことが出来たり、外資系企業などに買収されるリスクを回避出来たりします。
株主優待を貰うメリット
生活費を抑えることが出来ます
例えば、外食の株主優待を貰ったとして、それを使って食事をする場合、通常ならば、お金を払わなくてはいけないところを、優待券などで払うことが出来るため、割引価格または無料で外食が出来ます。
調味料の会社の株式を持っていてその優待品が株主優待として送られてきた場合は、調味料を買う必要はなくなります。
このように株主優待で少し、生活費を抑えることを繰り返していけば、気づいたときには倹約ができていることに気づくと思います。
生活に張りが出ます
株主優待を貰うと嬉しくて、また貰いたいと思うものです。そして株主優待でお得にサービスを受けることになると、株主でよかった、株を買ってよかったという、なんとも言えない満足感を得ることが出来ます。
そのため、株主優待を貰うことが生活の一部になっていきます。
株主優待を貰うディメリット
ディメリットは特にありませんが、強いて言えば、以下のようなことがディメリットになると思います。
株式の購入にお金が必要になります
当たり前ですが、株主優待を貰うためには、株式を購入する必要があります。安く買えて株主優待を貰える株式もありますが、株式の購入にはお金がかかります。ただ、株式を購入すれば、優待品が貰えるため、必要経費と考えるのがよいと思います。
価格が変動するリスクがあります
株主優待を貰う投資もれっきとした投資なので、価格変動リスクがあります。 株主優待を実施している会社の株は、株価が安くなると、株を欲しがる人が増えるため、あまり株価が下がりにくい傾向がありますが、それでも、株価が変動するというリスクはあります。しかし、逆に言えば、株価が上がる可能性もあるため、気にしすぎても仕方がないと思います。
不健康になるかもしれません
例えば、外食の優待が多くなってしまい、結果として、外食頻度が多くなってしまい、太ってしまうかもしれません。健康には気を付けながら、優待品を使うようにしたいです。
株主優待を受けるステップ
具体的にはどのようにして株主優待を受ければよいのでしょうか。
証券会社に証券口座を開設する必要があります。
証券口座の開設をする際に、特定口座源泉徴収あり、特定口座源泉徴収なし、一般口座の3種類を選択する場面があるかと思います。おすすめは手続きが少なくて済む、特定口座源泉徴収ありです。
※一般口座の場合は、自分で年間取引報告書の作成をしなくてはいけないため、ほとんど選ぶメリットはないかと思います。
確定申告 | 税金の支払い | 年間取引報告書の作成 | |
特定口座源泉徴収あり | 必要なし | 証券会社が行う | 証券会社が行う |
特定口座源泉徴収なし | 必要あり | 自分で行う | 証券会社が行う |
一般口座 | 必要あり | 自分で行う | 自分で行う |
銀行などから新しくできた証券口座にお金を入金します。リアルタイム入金というサービスを利用すると、即座に口座に反映されるためおすすめです。
株主優待はどの企業も導入しているとは限りません。株主優待を実施している企業の株を選ぶ必要があります。会社のホームページを見たりしながら、どの会社の株主優待が欲しいか考えるのも楽しみの一つです。
個人的には、都会に住んでいるのであれば、外食系の優待などがおすすめです。私も都会に住んでいた時にはよく、優待で外食をしていました。食費が浮くし、おいしいものが食べられるので、とても重宝していました。ただ、株主優待を使用する期限があるので注意してください。
証券会社が用意しているツールやホームページにログインして対象の企業の株式を購入します。購入方法は各証券会社でUIが違うと思いますが、主に成行注文と指値注文があります。
成行注文とは言葉の通り、すぐに購入する注文です。指値注文とは、購入したい金額を指定して注文することです。買いたい金額まで株価が下がったときに購入したいなど、予め設定をしておくことで、会社員の人でも株式相場を見ずに注文を出すことが出来ます。
早く買いたいときは成行注文、狙った金額で買いたいときは指値注文と覚えておけばよいと思います。
権利付き最終日の約3ヶ月後に、証券会社に登録した住所に株主優待品が送られてきます。
おすすめの株主優待の株式
個人的に買ってよかったおすすめの株主優待
GMOインターネットグループ(証券コード:9949)
GMOインターネットの株式を購入すると、GMOインターネットグループが提供しているサービスが年間1万円割引になるクーポン券を貰うことが出来ます。例えば、レンタルサーバーのconohaウイングのサービスやお名前ドットコムのサービスが割引になります。私は、お名前ドットコムのMicrosoftのOffice365Appsが使えるサブスクリプションのサービスで割引を利用しています。
Microsoft365Appsのサブスクリプションは1年契約で17,380円となかなかの値段がしますが、このサービスを利用することによって、年間1万円お得に利用が出来ます。2024年1月1日に2024年分の利用料を支払ったのですが、昨今の値上げの影響で7,380円でした。月換算で615円でした。インフレによる値上げ前はほぼ無料で利用できていただけにちょっと悲しいですが、割引価格で利用できるため私はサブスクリプションサービスを利用しています。(2024年4月1日よりMicrosoft365Apps for business 1年契約で20,751円に値上げになります。)
その他にも、GMOクリック証券の手数料が10,000円分キャッシュバックやGMOインターネットグループの株式購入時の手数料キャッシュバック、1度きりですがビットコインの付与2,100円があります。
GMOインターネットグループの株主優待は、権利月を2回連続で保有していないと貰えないため注意してください。
- 株価(2024/08/16)……2,251円
- 株主優待取得単元……100株
- 権利確定月……6月末、12月末
- 最低投資額……225,100円
- 優待品……自社サービス割引券5,000円×2回・GMOクリック証券手数料キャッシュバック5,000円×2回・GMOインターネットの株式買付手数料キャッシュバック・ビットコイン付与(1回のみ2,100円)
- 優待利回り……9.82%
- 予想配当金……48.2円
- 予想配当利回り……2.1%
- 予想総合利回り……11.92%
サムティホールディングス(証券コード:187A)
サムティの株式を購入すると、サムティが経営しているホテルに無料で宿泊が出来ます。例えば、センターホテル東京など東京駅から徒歩圏内のホテル、日本橋にあるエスペリアイン日本橋箱崎をはじめ京都、福岡の博多など、全国各地にある自社ホテルを利用することが出来ます。昨今はインフレやアフターコロナやインバウンドの影響もあり、ホテルが値上がりしているので、旅行に行くと出費がかさんでしまいます。
私は、サムティの優待を活用し、旅行に行くときに利用しています。ビジネスホテルが多いですが、清潔で泊まりやすいです。値段を調べてみたのですが、センターホテル東京などは1泊13,500円くらいするようですので、かなりお得だと思います。
また、株主総会に関する議決権の行使を行えば、クオカード2,000円分が送られてきます。
- 株価(2024/08/16)……2,577円
- 株主優待取得単元……200株
- 権利確定月……12月末
- 最低投資額……515,400円
- 優待品……自社ホテル宿泊券(例、センターホテル東京13,500円程度)、クオカード2,000円
- 優待利回り……ー
- 予想配当金……94円
- 予想配当利回り……3.64%
- 予想総合利回り……ー
NATTY SWANKYホールディングス(証券コード:7674)
NATTY SWANKYホールディングスは肉汁餃子のダンダダンを経営する会社です。この会社の株を保有していると、全国のダンダダンで利用できる飲食券1,000円×10枚の10,000円分が年に2回貰えます。そしてその券を会社に送り返すことで、冷凍の肉汁餃子が貰えます。私は冷凍の肉汁餃子を貰っています。4枚送ると冷凍餃子50個、7枚送る冷凍餃子100個、10枚送ると冷凍餃子150個貰えます。かなりのボリュームになるので、冷凍庫に余裕がないと頼めないかもしれません。2024年7月末の権利日から株主優待券が電子チケットになります。
- 株価(2024/08/16)……3,385円
- 株主優待取得単元……100株
- 権利確定月……1月末、7月末
- 最低投資額……338,500円
- 優待品……ダンダダン酒場食事券10,000円×2回または冷凍餃子
- 優待利回り……5.91%
- 予想配当金……10円
- 予想配当利回り……0.3%
- 予想総合利回り……6.21%
まとめ
株主優待を貰うことで生活費を倹約することが出来ます。そして、何より、株主優待を貰うことは楽しいです。
個別の株の購入は少し怖いかもしれませんが、株主優待用の株式であれば、他の個別株よりは値動きが激しくなく、優待を貰うことが目的なので、相場の上げ下げに無関心でいられます。
もし、生活防衛資金よりもお金がある場合、株主優待を取得目的の投資も検討してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。